
今の仕事内容は?
営業オペレーション職として、ガラスの原料であるホウ素化合物の輸入および三国間のトレーディングと国内の受発注業務を担当しています。
アジアや日本のお客様から注文を受けて、海外の化学品メーカーに商品を発注し、商品の梱包、コンテナへの積載、船積み手配、納期調整などお客様へ納品するまでの物流プロセスを担っています。通関に必要な各種書類の手配から、日々グローバルに動く貨物のスケジュール管理まで、多岐にわたる業務を任せてもらっています。貨物を目的地に送り届けるまでの全工程に目を光らせながら、その過程で起こりうる問題に対して事前の対策を立て、大小さまざまなトラブルを解決していくことは重要な任務です。

苦労したことやそれを乗り越えた方法は?
これまで経験した業務の中で最も苦労したのは、輸入取引のオペレーション業務を当社に移管したことです。ホウ素化合物はもともと海外代理店と協力して中東の化学品メーカーから仕入れていましたが、一連の業務を全て当社で対応することになりました。私自身、現地に出張して仕入先メーカーを訪問し、先方担当者と確認しながら発注システムの操作方法から運用の実態まで学びました。帰国後、新体制のオペレーション確立に向けて、月々の発注の締切タイミングなど仕入先メーカーの立場や考え方を尊重しながら、一つ一つすり合わせを重ねていきました。仕入先メーカーと当社で認識が異なり、時には難しい交渉もありましたが、当社から複数の案を提案したことが功を奏して、着地点を見出し、業務移管を無事に完了することができました。丁寧に交渉を続けたおかげで、仕入先メーカーとのコミュニケーションはより円滑になり、以前よりトラブル発生時の対応スピードも向上しました。上司や部署の同僚からも「前より取引がしやすくなった」と評価していただいています。

営業オペレーション職の魅力って?
以前、経由地で船の貨物を積み替える際に、一部の貨物が置き去りにされるという予想だにしないトラブルが発生しました。納期の遅れは許されず、且つ不要な費用が掛かることを避けるため、可能な限り早く貨物を目的地に送り届ける必要がありました。そこで、まず船会社のシステムで世界中を網目のように航行している複雑なコンテナ船の動静を把握し情報を整理して、貨物の遅れを最小限にする方法を模索しました。そして輸出側と輸入側の双方の関係者に迅速に指示を出し、営業担当者とも協力しながら解決を図ることができました。トレーディングの現場では、このような思いもよらないトラブルが発生するだけに、貨物が無事に目的地に届いた瞬間は本当に嬉しく、大きな達成感を感じます。
私たちの仕事では、日本にいながら絶えず海外の動向を意識することが重要です。なぜなら為替の変動から航路周辺の気象状況、特定国の経済制裁に至るまで、世界情勢の変化が日々の業務にダイレクトに影響するからです。また必要に応じて物流現場や国内外の取引先を訪問し、オペレーションを改善していくことが求められます。
常時複数の船積みが進行する中で、チーム内では毎週会議を開いて各国の船積み状況を確認します。申請や書類を含めていつ・何が・どの港に必要になるのか、取引全体をアレンジする必要のある商社パーソンとして一つ一つの航行を綿密に管理し、次のアクションを想定して備えていくことを心掛けています。
デスクワークを軸とした働き方にとらわれず幅広い業務を任され、総合職としてキャリアを積み重ねていける点に魅力を感じています。

将来のキャリアイメージは?
今後取り組んでいきたいこととして、オペレーション業務におけるDX推進の担当として、RPA(Robotic Process Automation)などのツールをカスタマイズすることで定型業務の自動化・効率化を目指していきたいと考えています。また業務に伴う法規制関連の対応ができるようになるために、社内の研修プログラムを活用して、化学物質の環境汚染への影響を規制する法律や協力会社との適正な取引に関する法律などの知識を深めていき、営業オペレーション職として様々な挑戦をしていきたいと考えています。

