今までのキャリアは？
入社から6年目まで、有機化学品を扱う部署で塗料やインキに使用される溶剤の輸出入および国内在庫販売を担当してきました。その当時、韓国向けにタイヤに使用される原料で、入札による新規取引を進めたことがあります。初期の段階では価格や品質基準をクリアし、順調に進んでいたのですが、品質保証する規格値の詳細を設定する段階になって販売先と仕入先の間で齟齬が生じ、量産を開始する時期が迫るなか、関係者の間で取引を断念するような雰囲気になっていきました。私はその状況を打破すべく、キーパーソンとなる販売先の技術者を日本に招き、関係者が一堂に会する機会を設けました。対面での議論を重ねた結果、それまでの膠着状態を打開し、最終的に折り合いのつく規格値を設定することができました。「Kさんの粘り強さで成約までたどり着けた」と仕入先の方からお褒めの言葉をいただいたことは嬉しい記憶です。
現在はエレクトロニクス・マテリアルグループで半導体を製造する際に使用される研磨材料の輸出販売に携わり、これまでの経験を活かしながら業務に取り組んでいます。
やりがいや醍醐味を感じる瞬間は？
自分が興味を持った商品について、事前調査や社内確認を行ったうえで、自らビジネスを創り出していける点に仕事の面白さを感じています。
数年前から着手している開発案件のきっかけは、既存の取引先からの「この商品、どこかに売れないかな？」という引き合いでした。ユニークな商品で個人的にも興味を持ち、ぜひ市場に展開させたいと思って、市場分析や商品の特性・競合商品の調査などを行いました。国内外を問わず顧客を見つけてはコンタクトを取り、製造元のメーカーと一緒に顧客ニーズにあった仕様に改良するなど、試行錯誤を2年超重ねてようやく販売に結びつけることができました。この案件を一つのビジネスとして確立させるまでにはまだ時間がかかりますが、このようにビジネスを生み出していけるのが、商社ならではの醍醐味であると思います。取引先の開拓や関係構築ができたり、実際に商品を運ぶために適した物流をスムーズに手配できたりするのも、住友商事グループのネットワークや社会的信頼のもとに実現できることだと考えています。
将来の目標は？
現在担当している業務の一つに車載半導体に関わるプロジェクトがあります。自分が関わった材料が近い将来、もしくはその先の車に使われている未来を想像しながら、販売先や仕入先と打ち合わせを重ねて材料を検討していく過程は、大変感慨深いものがあります。未経験の分野ではありますが、案件推進のために日々努力を続けています。
プロジェクト以外の既存案件の対応についても、海外の顧客やグループ会社のスタッフと仕事を進めており、その国や地域ならではの商慣習や考え方から発見や学びを得ることが多くあります。そのため将来は海外に身を置いて、さらに自身を成長させたいと考えています。
当社へ入社を希望する方へのメッセージをお願いします！
小学校から高校まで一貫してサッカーに取り組んでいたことで、一つのことに粘り強く取り組む根性と、仲間と切磋琢磨して成長するチームワークの基礎がつき、今に役立っていると思います。また、大学では、海外旅行やアメリカへの留学を通して、他の旅行者や現地の方と言葉を交わし、相手の考え方やその地の風習を自分なりに理解していました。このことが、商取引でフットワーク軽く取引先へ訪問し、相手と関係を築くことにつながっていると思います。
当社は風通しの良い社風だと感じています。会社の規模としても社員全員の顔と名前がわかるほどですし、コミュニケーションが取りやすい人数で部署も構成されているため、メンバーの人となりを理解・把握したうえで、円滑に業務の連携ができていると思います。何事にも興味を持ってモチベーション高く取り組める人は、当社で大きな活躍が期待できると思います。当社で一緒に成長していきましょう。
